2017.7.24 マチ#タグ 
#02仮設

二つ目の「マチ#タグ」は、仮設。
夕暮れ時になるとやって来たり、ある日とつぜんあらわれたり、風来坊な仮設建築の魅力について語ります。

 

日本の街って近代的に整備された美しさがありますが、いささか生真面目な面持ち。
道路と建築の境界がキッチリあって、いたるところに禁止事項のサイン。
その方が安全で歩きやすいのはわかりますが、もうちょっと遊び心が欲しい感じ。
でも、そんな場所に仮設がやって来ると街はにぎわいはじめます。

 

 

#仮設マニア #連続屋台ネタ #ネタかぶりしてごめんなさい #福銀本店 #黒川紀章 #残してほしい建築 #スケールの相対性 #福岡名物

 

たとえば福岡銀行本店、建築家黒川紀章の名作の前にちょこんとやって来たのは、屋台!
見えますか?この圧倒的なスケールの対比。
都市に寄り添う福銀本店に対して、人に寄り添うかのようです。
屋台があると道はただ歩くだけでなく、飲む、食べる、話す、出会う等、人が集まってにぎわいが生まれます。
このように、仮設建築は備え付けの都市機能に加えて、人の営みに寄り添った「小さな居場所」をつくり出せる力があるようです。

 

ではこの他に、どんな仮設建築があってどんな居場所の可能性があるのでしょうか?
「まちから退屈をぶっとばせ!!」が合言葉の八人力は、いろんな街へ行っては面白い建築や魅力的な居場所をリサーチしています。
今回はその収集データからいくつかをご紹介。
頭のねじを少~しゆるめて「もしも近所にこんな仮設があったら」と妄想してみてください。

 

 

#仮設マニア #ハウスヴィジョン #冷涼珈琲店─煎 #長谷川豪 #AGF コーヒー #麻テント #お台場 #東京

 

まずは昨年の 「ハウスヴィジョン」 から「冷涼珈琲店─煎」。
なにやら涼しそうな仮設でしょう。
これはお台場で行われた「HOUSE VISION 2/2016東京展」のエキシビションで、建築家長谷川豪の設計です。

 

#仮設マニア #冷涼珈琲店─煎 #風を形にする暖簾 #冷た~いコーヒー #長~いベンチ #どこでも入口 #涼しくまったり

 

日差しを和らげる暖簾のような麻のテント、涼しく風が抜ける長~いベンチ。
暑い中ここで飲んだアイスコーヒーは格別な味でした。
暖簾は外からの視線を遮りつつ、ゆるやかに内と外をしきってくれます。
福岡の川沿いにも、こんな居場所があったら嬉しくないですか?

 

 

#仮設マニア #コンテナトラック #ガルウィング #日本製 #ヤンゴン #ミャンマー #朝出くわした

 

これはミャンマーのヤンゴンで発見したウィングコンテナのフルーツ屋さん。
なんか株式会社って書いてあります(笑)
厳密に言えば仮設建築ではありませんが、やっている内容はそれっぽくて参考になります。

 

#仮設マニア #コンテナフルーツ屋 #山盛り #風が抜ける #ガルウィングの庇 #丁度いい高さ #コンテナの読替え

 

上がったガルウィングは大きな庇のよう、後方の扉も全開で風抜けもバッチリ。
さらにコンテナの高さも販売カウンターにピッタリと、読替え上手な一例です。
もし近所の大きな駐車場へ何台もコンテナトラックがやって来て、産地直送の野菜やフルーツを売り出したら…
テンション上がってついつい買っちゃいます!

 

 

#仮設マニア #ミラノデザインウィーク #N_Dcreative #ハンモック #センピオーネ公園 #ミラノ #イタリア

 

次は今年のミラノデザインウィークで見つけた休憩場、ハンモックが気持ちよさげです。
N_Dcreativeの設計で、仮設足場や養生シートを上手に再利用しています。

 

#仮設マニア #ミラノデザインウィーク #仮設足場の再利用 #ベルト吊りテーブル #ローテクでローコストなデザイン

 

よく見れば、テーブルはオレンジ色のベルトでテンションをかけて自立しているのがわかります。
面白いアイデアですね。
工事現場の材料って安価で丈夫で機能性がバツグン。
これらを組み合わせれば簡単に居場所がつくれる。
そう思えてきませんか?

 

 

#仮設マニア #ハカタストリートバル #はかた駅前通り #博多まちづくり推進協議会 #ダイスプロジェクト #福岡

 

福岡にも面白い仮設はありますよ。ここははかた駅前通り、道ゆく人たちが興味津々に覗いていきます。
今年の3月と5月に行われた 「HAKATA STREET Bar(ハカタストリートバル)」は歩道がバルになるイベントでした。

 

#仮設マニア #ハカタストリートバル #道路で角打ち #明るいうちからビール #美味いに決まってる #肴は通行人ウォッチ #機能を重ねる

 

道に面した駐車場をオープンラウンジにして、植込みには角打ちカウンターが生えています。
パブリックな歩行空間でありながらバルの通路にもなるという、機能を重ねることでにぎわいが生まれていました。
これを実現できるなんて福岡すごい。

 

 

#仮設マニア #九州バラ祭り #博多駅博多口広場 #伊藤憲吾 #矢橋徹 #小国杉グリッドシステム #再利用 #福岡

 

実は八人力のメンバーもやっていたりします。
今年の4月に開催された「九州バラ祭り」の仮設店舗は、伊藤憲吾と矢橋徹が設計製作しています。
もともとは昨年の8月に行われた「ASO SUMMER CAMP in 小倉」のコア部分で、小国杉グリッドシステム(OGS)という名の仮設ユニット。
バラ祭りではこれを再利用して、有志の皆で組み立てました。

 

 

いかがでしょう。仮設建築の魅力が伝わりましたでしょうか。
街は都市になるにつれてビルが増え、効率や安全が優先されてゆきます。
そうやって風景はつくられてゆくわけですが、少しさみしいというかつまらないというか…。
けれども小さな仮設があると街の表情は変わります。人や物が街にはみ出てきて、ごちゃっとした小さな居場所が生まれるからです。
街の魅力って「小さなにぎわい」がたくさんあることなのかもしれません。

 

 

#仮設マニア #仮設家具 #窓枠にベンチ #アペリティーボ #つけたし #はみだし #福岡でやってみたい #ミラノ #イタリア

 

最後にもう一つだけご紹介を。
これはミラノで見つけたもっとも小さな居場所。
ショッピングウィンドウの窓枠にベンチを設けて、テーブルとスツールが置いてあります。
仮設家具とでも呼べばよいでしょうか。
これだけで建築と道路の境界があいまいになって、街の風景が一変していました。

 

こういうのをつくってみたいですね。
そして街にそっと置いてみたくなりませんか?

 

 

小林哲治




八人力


主に建築設計に従事する15名が集まった集団。
「まちから退屈をぶっとばせ!!」をミッションに、日々活動中。
http://8ninriki.jp