2017.2.22 マチノキモチ 
地域と生きる 地域に暮らす2

前回は、熊本山鹿の「八千代座」という劇場について、地域の人々が自力で建築をつくり、町に元気と繁栄を作り出していったプロセスをお見せしましたが、今回は、「地域と生きる」というお題で、別の視点で考えた事を聞いて頂ければ幸いです。

 

皆さん、去年の夏にこの福岡で「ライオンズクラブ」の世界大会があった事をご存知ですか?

 

インドネシアの人々

 

イスラエル、イタリアの人々

 

街づくり、人づくりは、今大きな転換期に来ていると思います。そんな中で、これらの事を実践し続けた世界最大の団体が「ライオンズクラブ」なのです。今から100年前(今回の世界大会は第99)、アメリカ人の保険屋さんが「街づくり、人づくりをどうしていけば良いか?自分が出来る事はないか?」と思って創設された団体です。

 

前置きはさておきまして、今回の世界大会では当然、様々な地域から、人々が福岡に集いました。お話すると「日本はいいね・・福岡はいいよね~」との言葉を頂きます。しかし、しばらくすると「自分達のマチはここが自慢!、いいところだよ。」と切り返してくるのです。自分のマチが好きで、地域が好きで、なぜなら、それは自分達が地域に貢献していると自負しているからなのかも知れません。

 

スリランカの人々 スリランカの社長さんの1割ぐらいが福岡に来ていたのではないかと思うぐらいの熱気。

 

カメラが好きなとあるご老人と記念撮影をしましたが、この方もまた自分達のマチが好きなのでしょう。後日、私との2ショット写真と、地元の絵葉書が送られてきました。ただのお寺の写真でしたが、その人の話を思い出しながら見ると、行ってみたいと思う気分になります。景観は物理的な建築の集まりではなく、建築と人がそこに息づいてる事が重要なのだと感じました。

 

前回の八千代座のお話と同様、建築は前提として「人」の集積体である事が必要です。建築を遠景から集めたものが景観と呼ぶのならば、その遠景からも「人」が感じられる事が必要と思います。老人の話を聞いてから、その写真が素晴らしいと感じた様に、歴史と物語がある事こそが、景観そのものなのかもしれません。

 

福岡は住みやすいマチと認識されていますが、住みやすいから住む、だけではなく、もっとマチに関与していくことで、自分の自慢できるマチにしていくことが、今後の課題となるのではないかと思っています。

 




アトリエサンカクスケール


建築や街をイロイロな尺度で捉えなおし、計りの異なる人同士がアイディアを出しながら1つの建築をつくりあげていく設計集団。
尺度が異なれば、新しい愉しい事が産まれるコトを念頭に、身近な生活からまちづくりまで考える。
http://www.a-sansuke.com/