2019.3.14 くらしのにおい 
くらしのにおい番外「おかしのはなし」

最初に言っておきますが、今回のくらしのにおいは番外編です。

ホワイトデーが近づくと、僕はバレンタインのお返しでアタマがいっぱいになります。
モテない男を自負している僕でも、義理で頂くチョコレートが沢山あって、
(嫁からのチョコでさえ義理っぽい上に、僕の口に入るのは約半分なのです)
3月上旬になるとお返しの品を探すという仕事があり、特に頂いた義理とのバランスを考えるのが大変なのです。
当然、ネットサーフィンをしながら、可愛くてコスパに優れたお返しを探すのですが、、、
あまりの面倒臭さに、ホワイトデーを考えた人に苦情が言いたくなります。

ん?たしかホワイトデーは、マシュマロをお返しするマシュマロデーが発祥で、福岡市博多区の有名お菓子店
「石村萬盛堂」さんがつくったというのがトリビアだったはずじゃなかったかな。
僕らが小学生の頃からお返しは、マシュマロという流れだったので調べてみると、
1978年3月に男性から女性へバレンタインのお返しにマシュマロをプレゼントする「マシュマロデー」がスタートしました。
8年後の1986年にホワイトデーに名前が変わると書いてありました。

高校2年の頃かしら?
バレンタインのお返しってもっと早い年代の気がするが、、、(ホームページ確認したら41周年らしい)

 

出典:石村萬盛堂HP http://www.ishimura.co.jp

 

今回の本題はそこではなく第15回(2001年度)福岡市都市景観賞を受賞した「石村萬盛堂本店」の解体の話なのです。
石村萬盛堂本店は、博多祇園山笠のまわり止め(終点)である。博多区須崎町2−1に位置していました。

 

 

同時期の受賞に、昨年度20周年を迎えた福岡市立博多小学校がありますので、随分昔のお話しです。
当時、大黒流れで山笠に出ていた僕は、山笠の全行程タイムが張り出される「石村萬盛堂本店」の壁面に
一喜一憂したのを思い出します。
受賞理由のコメントには「歴史と風格を感じさせてくれる建物で、博多の街並にしっくりと合っている」と記載されていますが、
地域の代表的なお祭りとお菓子屋さんの建物がつくる関係性こそが、博多らしさだったのでは無いかと思っています。

実は、この建物が建つまでは、石村萬盛堂は博多リバレイン郵便局の場所付近に建っていて、受賞作品とそっくりの外観をしていました。
博多リバレインの再開発に伴い、昔の店舗を継承する形で須崎の石村萬盛堂が建った事になります。

ここで、しおまめ知識(しょっぱい豆知識のこと)
実は石村萬盛堂、初代のお名前が石村善太郎さんで、開店当初は「オッペケペー節」で有名な川上音次郎の生家の一角でお菓子を販売していたそうです。博多の伝説音次郎と石村善太郎に交流があったと考えると、博多の歴史の奥深さを感じます。六本松にある善太郎商店の名前も、初代にちなんだ名前なのが良いですね。そこで販売している塩豆大福の話にいこうかと思いましたが、脱線も甚だしいので本題に戻ろうかと、、、

 

出典:石村萬盛堂HP http://www.ishimura.co.jp

 

その、須崎の石村萬盛堂が1月中旬に休業し、福岡市都市景観賞を受賞した建物が解体されました。
20数年間、博多のまちの彩りとなっていた、建物が無くなるのはちょっぴり寂しいですね。
ご安心下さい、看板によると2020年11月頃には、新しい店舗が出来上がるみたいです。
店員さんのお話しでは、結構大きなビルになるみたいですよ。どんな姿形をした店舗になるのか楽しみですね。

 

 

今年のホワイトデーはどうしよう?と考えている人、ご安心下さい2月の中旬に下川端町に仮店舗オープンしています。

デザインは、リズムデザインの井手さん、第26回景観賞の活動部門賞第27回景観賞の大賞を受賞している。
景観賞チルドレンといっても過言ではない常連受賞者さんです。
看板や入口のドアなど、古い店舗から持ってきた味のあるパーツと新しいモダンなデザインが融合した不思議な空間になっています。

 

 

実は、事務所の近くになったので、早速、塩豆大福買いにいきました。
新しい店舗に期待する事もありますが、1年半の工事期間中建物や仮囲いなどが、地域行事と結びついていけばすごく面白いと思っています。
福岡のまちにとって大事な建物も、時代にあわせて生まれ変わり、新しい福岡市の景観をつくっていくのだと感じる事件でした。
新しい建物のデザインにも期待しています。

さて、ホワイトデーのお返しでも買いにいきましょうかね、、、

女性陣のみなさま、過度な期待は無しの方向でお願いします。

 

おがたたかひろ




ogata


建築家、NPO法人九州コミュニティ研究所 副理事長、日本キチ学会代表、九州産業大学非常勤講師。
著書:「秘密基地のつくり方」(2012)