2018.11.20 FUBA レポート 
第28回福岡市都市景観賞最終選考会が実施されました。

晴れた青空と少し肌寒く感じる季節を迎えた、10月27日(土)に福岡市都市景観賞の最終選考会が実施されました。

 

今回で28回目となる「福岡市都市景観賞」は、ご応募いただきました369の推薦作品の中から、書類選考・専門の選考委員による一次現地選考が実施されています。

 

 

5つのランドスケープ・6つの建築・4つの広告・5つの活動を、各専門の選考委員の方々と共に3日間かけて観てまわりました。
前回までとは違って、今回は専門分野の先生の意見が色濃く反映された選考方法となりました。

 

「この作品って、こういう所が評価出来るよね!」

「今の広告は映えないと!」など正に専門家でないと出ない発言がたくさんで、一緒に廻っていてとても勉強になります。

 

残念ながら最終選考に残らなかった作品も、長く愛された良い景観との評価が多く、絞るのも大変そうです。
(1次選考に残った作品は、市民賞候補としてネット投票されていますし、展覧会での展示を予定しています)

 

一次現地選考の結果、9つの作品が今回の景観賞受賞候補として最終選考に残りました。

 

【ランドスケープ部門】
・西日本シティ銀行ココロガーデン・柳橋連合市場

【建築部門】
・⻄南学院大学図書館・平尾保育園・森のおうち保育園

【広告】
・WeBase 博多 ・天使の羽(パームビーチ・ザ・ガーデンズ)

【活動】
・きんしゃいきゃんぱす・福岡市水源林ボランティアの会

 

この9つから今年の福岡市都市景観賞の各部門賞と大賞がきまると思うとワクワクします。
早速、マイクロバスに乗り込み、景観賞の最終現地視察へ出発します。

1番最初に訪ねたのは、猫のホテルでおなじみの「WeBase 博多」現代美術作家ヤノベケンジ氏が手がけた、SHIP’S CATがお出迎えしてくれます。
潜水服?宇宙服?を着た猫は舌を出した可愛らしさに加え、旅の守り神としての物語もあるそうです。
実は、フロント内部にヤノベさんの原画や設計図などが展示されており、宿泊するとそれが見れます。選考委員の伊藤さんから、広告としての面白さを他の委員へご説明頂きました。

 

 

次に向かったのは、「西南学院大学図書館」
実は西南学院大学には、高等学校講堂や西南クロスプラザなど過去にも多くの建物が受賞しています。その全てにレンガが用いられ、素材による外壁のブランド化がなされているともいえます。
100年前の建物と新しい建物とが同じモチーフで建設される面白さがあります。

大きな建築ボリュームをレンガによって軽やかに分節し、レンガの壁がスクリーンの役目をしているとの評価でした。

 

 

「西日本銀行ココロガーデン」は知る人ぞ知る街のオアシスといった感じ。
体育館を地下に埋めて、その屋上部を庭園として地域に開放しているのがとても良い感じ
平日の昼間に読書などをしながらコーヒーが飲める、ココロカフェもオススメの場所です。
併設された、セミナールームや寮のボリュームとの対比が効いていると感じました。

 

 

その後、小笹にある「森のおうち保育園」薬院4丁目にある「平尾保育園」と2つの保育園を廻りました。時代の流れなのか、最近、保育園の建設が多いですが、両方とも2〜3年程前に建てられた木造の保育園です。共通するのが、丁寧な植栽や、内装に木をたくさん使った空間となっており、可愛いらしい子ども達の姿を見ながら一同、癒されました。

 

 

 

最後に「柳橋連合市場」を訪れました。福岡の昔ならではの市場空間、選考委員の先生からは「においもランドスケープを構成するひとつの要素!」との名言が飛び出しました。
再開発が進む福岡市において、評価するべき、ひとつの伝統的な市場空間です。

 

 

都市景観に携わる選考委員の意見や、ものづくりのコンセプト等を直接伺いながら、作品と地域とのつながりや、建物の細かいサイズ・色合いなど、書類や写真では計れないものを、現地を訪ねて人・モノ・空間、様々な視点から選考を行うのが「福岡市都市景観賞」の特徴の一つでもあります。

 

続きまして最終選考会の様子です。

 

 

専門的考え方はもちろんのこと、他分野の専門家から見た視点や福岡市の歴史・未来、そして地域性など、様々な視点から「景観」について議論されました。様々な視点には選考委員の皆さんも困った様子で、悩みに悩んで賞を選んでいました。それだけ、福岡市には受賞にふさわしい作品が多く存在することを確認できた時間でもあります。

 

 

また、この景観賞の最大の特徴である、推薦していただいた皆さんからの意見も参考にして、第28回の大賞はじめ各部門賞を決定しました。

 

選考委員のみなさま、長時間の最終選考会おつかれさまでした。

 

 

 




keikanadmin


フクオカをぐるっと360°捉え直すことを目的としたこの「サンビャクロクジュウド」という名のデザインチームは、NPOと公益社団法人と株式会社の3社が組んだちょっと変わったユニットです。
それぞれのミッションは少し違うのですが、フクオカが良くなるビジョンを持ってデザインに取り組んでいます。