2016.8.11 福岡の水辺妄想 
vol.1:福岡市早良区ふれあい橋

はじめまして。我々アナバ不動産は、「福岡のここがこうなったらいいな」というまちづくりの妄想アイディアをイラストにしてビジュアライズし、毎年定期的に展示・発信する活動を行う「架空の不動産屋」です。メンバーは、主に建築設計事務所や自治体の都市計画や土木計画を策定する都市計画の会社、不動産会社に勤めるスタッフで構成され、会社の枠を超えたまちづくりや建築に関わるもの同士が集まり、豊かな発想力や企画力を養うための「大人の部活動」として活動しています。

これから6回に分けて「景観×妄想」と題して、我々ならではの妄想から見た福岡市の都市景観について紹介していきたいと考えています。

テーマとしては、今年7月の水上公園のオープンを契機に、福岡に関わらず全国のまちづくりの分野で話題となっているキーワード、「水辺」に焦点を当て福岡の景観について考えていきたいと思います。

 

さて、第一回目となる今回は福岡市早良区の樋井川にかかる、都市公園「ふれあい橋からの景観を紹介したいと思います。

 

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このふれあい橋は、普段は周辺に住む人々の散策を楽しむ憩いの場であり、ヤフオクドームで野球やイベントが行われる際は多くの人々で賑わいます。この橋の特徴は、どことなくヨーロッパを想起させるリズムよくアーチが続く2階建てのフォルム。実はこのふれあい橋は単なる歩道橋ではなく、都市公園に位置付けられています。2Fはさながらシーサイドももちを見渡せる展望デッキのようになっていて、開放感のあるビューを楽しむことができます。1Fはアーチに支えられた屋根が架けられ、アーチで切り取られる景観は陰影による光の効果も相まって2Fの開放感とはまた異なる趣を楽しむことができます。

 

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こんな場所でワインが飲めたら、素敵だろうな。きっとこの橋を歩いてそんな妄想を抱かない福岡の大人はいないでしょう。

 

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ということで、今年の2月にここでワイン飲んだらどれだけ美味しくなるだろうか試してみました。福岡市役所の協力を頂き、アナバ不動産のメンバーと共に「妄想シーサイドワインバー」と題してボトルワインとグラスを携え、さらにテーブルと椅子、そしてケータリングのフードまで持ち寄って妄想を実践しました。

 

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イスとテーブルを並べ、公共空間をハックするドキドキ感。こういう機会がないと絶対飲みに行くことがない場所でのワインと食事を楽しむ新鮮さ。なによりヤフオクドームとシーホークが織りなす福岡ならではの景観を独り占めしたような贅沢感がたまりません。日が落ち、夜になったら一段と高揚感は高まります。ヤフオクドームとシーホークの夜景、その明かりに照らされる樋井川の水面。ロマンチックな夜景に包み込まれ、おまけにふれあい橋自体も電球色のライトアップがなされ、妄想以上にここで飲むワインは格別でした。

 

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ふれあい橋のフォルムからついつい、「まるでヨーロッパの都市にいるようだ!」といった憧憬に浸ることはなく、むしろ福岡だからこそ味わえるこの水辺景観に、県外の方々に自慢したい誇らしさすら感じてしまう景観でした。

食事とお酒を添えることで、じっくりと腰を据えて景観を楽しむ。さらに一人ではなく仲間と共に集うことで、普段の生活ではあまり語ることがない「景観」について語り合える時間が生まれます。季節がまだ2月だったので、心地よく過ごせる5月や10月に改めてここに来てワインを飲みたいものです。

※なお、今回の企画はあくまでも妄想です。撮影は福岡市の許可を受けた上で実施しています。

 

担当:橋口敏一

 




anabafudosan


2013年から、「福岡のここがこうなったらいいな」という妄想を、写真の上にイラストを重ねることでビジュアライズする活動を実施している架空の不動産会社。メンバーは主に、まちづくりや都市計画、建築設計、不動産にまつわる会社や事務所で働き、会社の枠を超えた大人の部活として活動している。